会社員の副収入獲得手段としてアパート経営が流行している。
アパート経営は不動産投資の一つだが、一棟マンション経営ほど規模が大きくないので、資金が限られていても投資が可能だ。
本記事は、アパート経営の特徴・メリット・デメリットについて述べたものである。
副収入を得たい人は、ぜひ最後まで読んでほしい。
目次
★アパート経営の仕組み
アパート経営は賃貸住宅を資産として所有し、入居者から家賃収入を得るという構造である。
一般的には物件を購入する際には銀行・金融機関の審査を経て、ローンを組む。
その後月々の家賃収入からローン返済を行い、その他の諸経費を引いた金額がキャッシュフローとして残る。
★アパート経営は儲かるか?
「アパート経営は儲からない」と言われることが多いが、結論から言うとアパート経営は儲かる。
もちろん、アパートを経営する人が皆、儲かるわけではないが、アパート経営の全国利回り平均は8%強と他の土地活用などと比べると高くなっている。
★アパート経営で黒字になるまで何年かかる?
アパート経営が黒字化するのにかかる年数 アパート経営が黒字になるまでにかかる年数は、目安として10年といといわれている。
アパート建築費、購入価格、家賃設定、空室率など経営状況によって変わってくるが、巨額の初期費用が発生するので最初の数年は赤字覚悟が必要だ。
★副業禁止の会社でもアパート経営はできるか?
アパート経営では、「独立した室数がおおむね10以上」または「独立家屋おおむね5棟以上」で、「事業的規模」とみなされる。
この基準を超えると、副業を超えて事業としてみなされてしまう。
そのため、5棟10室以下にすることで、副業禁止の会社であってもアパートを経営できるのである。
★アパート経営の光熱費はいくら?
アパートの共用部分で使用する光熱費は必要経費として計上できる。
建物の玄関、廊下、階段などの照明にかかる電気料金やエントランスで使用する水道料金などが該当している。
費用額はアパートの規模・戸数よって異なるが、電気代と水道代をあわせて月数千円〜数万円が相場である。
★アパート経営で経費で落とせるものは?
アパート経営・マンション経営には固定資産税・損害保険料・減価償却費・修繕費・租税公課・借入金利息・管理費・交通費・通信費・接待交際費・新聞図書費・消耗品費が必要経費として認められる。
これらを適切に計上することだけでも、ある程度の節税効果は得られるであろう。
★年収はいくら?
令和3年申告所得税標本調査のデータによると、アパート経営の平均年収は手取りで、平均542万円である。
注目は年々増加する年収額。
令和2年は540万円、令和元年は約520万円、平成28年は約512万円と年々増加傾向にある。
★アパート経営の5つのメリット
アパート経営は、まるごと一棟アパートを建築または購入し、入居希望者に貸し出すことによって家賃収入を得るという収益モデルである。
まずは、アパート経営のメリット5つについて解説する。
長期的な収入が確保できる
アパート経営は、賃貸に出し入居者がいる限り継続的な収入が得られることが1番のメリットだ。
ローン返済中は、家賃収入をそのまま返済に回せ、返済後は家賃収入の多くが収益となる。
アパートの場合は複数部屋の運用となりまとまった金額になるため、老後資金や年金目的での運用も可能である。
また、管理会社に委託しておけば管理の手間もかからず不労所得が得られる。
現在他の仕事を持っていても、別枠で収入を確保することができるのだ。
レバレッジ効果が高い
アパート経営を始めるにあたって、物件の購入資金の大部分は融資を活用できる。
すなわち、少額の自己資金で大きな利益が得られることになり、レバレッジ効果が高い。
1軒目のキャッシュフローが良好であれば、さらに物件を増やし大きな収益を目指すことも夢ではないのだ。
生命保険代わりになる
物件購入時に利用するローンで団体信用生命保険に加入しておけば、契約者に万一(死亡・重度の障害など)のことがあった場合、以降のローン返済が免除される。
さらに、物件と土地は手元に残り、残された家族は継続して家賃収入をGET可能だ。
そのため、生命保険としての役割も果たすのである。
経済変動に強い
資産形成には、預貯金や株などの金融商品に投資する方法もある。
しかし、金融商品はインフレなどの経済変動には対応できない。
アパート経営など不動産で運用した場合には、収入となる家賃が物価と連動するので、経済変動の影響を受けにくいというメリットが存在する。
また、金融投資商品のように、突然価値が半減するというリスクもないのだ。
節税になる
用途のない土地を所有している場合には、アパートを建てると固定資産税が安くなり、最大で固定資産税が1/6、都市計画税が1/3までに抑えられる。
将来的に相続が発生した場合にも、アパートを建てている場合には、土地・建物ともに相続税評価額が低くなるため、節税効果を得られる。
また、アパート経営にかかった費用は、現在の所得との通算が可能だ。
経営を始めたばかりの頃は、さまざまな支払いなどで帳簿上は赤字となることも多い。
しかし、赤字分は給与所得などの所得と損益通算ができるため、短期的だが所得税や住民税を抑えられる可能性があるのだ。
★アパート経営におけるデメリット5つ
アパート経営、他の投資と比較してローリスクの投資とはいわれるが、リスクやデメリットもある。
主なデメリット5つを確認しよう。
空室・滞納リスク
アパートは常に満室という保証はない。
空室になると、その分の家賃収入が途絶えてしまう。
そのため、自己資金からローンの返済を行わなければならない。
また、入居者がいる場合でも、家賃滞納が発生するおそれもある。
家賃滞納は収入が途絶えるだけでなく、退去まで新たな入居者の募集もできなくなってしまう。
最終的に全額を回収できないことも多く、空室よりも大きな損失となるのだ。
金利変動の影響を受ける
アパート経営のためのローンで変動金利を選択した場合、ローン返済中に金利が上昇すると返済額が増えることになる。
仮に、10年後に金利が上昇した場合、物件の老朽化により家賃を上げるという対応も難しいというものが挙げられる。
したがって、当初の計画通りの収益が得られなくなってしまうリスクがある。
実際のところ、将来的な金利の予測は不可能なので、運用中の資金管理が重要となるのだ。
長期運用が前提
アパートは、他の金融資産のようにすぐに売却して現金化することは難しい。
また、売却できたとしても、売却益が得られることは少なく、購入時の金額を大きく下回ることも多くおすすめできない。
アパート経営を行う場合は、長期投資が前提となるのだ。
資産価値の下落
地価の下落により、資産価値が減少するリスクがある。
また、建物本体も年数とともに老朽化は避けられないのだ。
災害リスク
地震や大雨などにより建物が大きなダメージを受けるおそれがある。
多額の修繕費用の発生や、最悪の場合アパート経営が続けられなくなることも想定されるのである。
★終わりに
どうだっただろうか?
アパート経営についての理解が深まっただろうか?
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